完全プロ仕様のマインドリーディングを徹底解説。
ルーク・ジャーメイの読心術ショーとその解説が収録されたDVDです。ルーク・ジャーメイは現代メンタリズムをけん引するカリスマですが、なかでもプロップレス(道具なし)のマインドリーディングは神がかっています。自由に思い浮かべてもらったものをズバズバと当てる光景は、超能力のたぐいにしか見えません。怪しい事をせず、怪しい物もないのです。
実際にはもちろんすべてトリックで成立しています。トリックがあまりに大胆、あるいはあまりに緻密であるため、その存在が見えません。ルーク・ジャーメイは人の心理を知り尽くしており、認識を巧みに誘導して騙しを構築します。その手口は惚れ惚れするほど芸術的であり、全く抜かりがありません。
マインドリーディングの究極奥義がここにあります。メンタリズムを極めたいなら必見です。
エクステンデッド・トスアウト・デック
デックを輪ゴムで縛ってか客席に投げ、3人に好きなところを開いてカードを覚えてもらいます。その3枚を一気に言い当てます。トスアウトデックは傑作ですが、それゆえにタネが広く知られてしまっています。この作品はトスアウトデックを知っていてもなお不思議に見えるよう改良されています。デックは52枚がバラバラであることが示せます。また複数の原理を組み合わせたルーティン構成にすることで、秘密が推測不能になっています。
コネクテド
3人に有名人の名前、1人に知り合いの名前をカードに書いてもらいます。それぞれを封筒に入れてもらい、四つの封筒を混ぜてもらいます。ここから知り合いの名前のカードの場所を当て、書かれた人の人物像に迫り、名前を言い当てます。リビング&デッド・テストの手法と演出を刷新し、不思議さとエンタメ性を高めています。
タッチング・オン・ホイ
3人の観客に、図形、知り合いの名前、年号を思い浮かべてもらいます。それをノーヒントで次々と言い当てます。
タッチング・オン・ディビネーション
タッチング・オン・ホイのバリエーション。3人の観客に過去、現在、未来に関する疑問を思い浮かべてもらい、それらを具体的に読み取って疑問に対する回答を与えていきます。
スペクテーター・アズ・マインドリーダー
タッチング・オン・ホイの発展形で、観客が別の観客の心を読みます。3人の観客がイメージした物・場所・数を、4人目の観客が「赤い風船がピラミッドの上で割れて6つ破片になった」とドンピシャで当てます。
Q&A
客席全員を相手にしたマインド・リーディング。それぞれが抱える悩みをその場で読み取っていき、その解決策を提案していきます。まさに圧巻のパフォーマンス。現在ルーク・ジャーメイはこの演目だけで1時間のショーにしているとのことです。できたら最高ですが、非常に高度なスキルが要求されます。これはメンタリズム版「説明できないトリック」とも言うべきもので、知識と技術と判断力が十分備わっていて初めて成立します。決まったやり方はありませんが、彼がこのアクトの中で使用している様々なテクニックを1時間にわたり解説します。
マインド・ミュージアム
一人を相手にしたQ&A。このシチュエーションに最適なメソッドを解説します。
究極のメンタリズムが学べるDVDの続編です。
今回も基本的にはプロ対象、具体的にはパーラーショーやステージショーをする機会を持つメンタリストのための内容です。しかし、そうでない方にも強くお薦めします。ルーク・ジャーメイによる不可能性の作り込みは、あらゆるマジシャンが見習うべきものであり、彼が利用している多くのコンセプトは様々なマジックに応用可能です。カジュアルなシチュエーションで演じられる作品も収録されています。メンタリズムへの興味を問わず、息をのむほどの不思議をお求めの方はぜひご覧ください。
ただし上級者向けです。解説はかなり丁寧ではあるものの、内容が高度であり、理解するには専門知識や経験値が求められます。
「ダブル・ドローイング」の原理の一部は第1巻で解説されていますが、他はおおむね独立した内容です。第1巻を飛ばして、お求めやすいこちらからジャーメイの凄まじさを触れてみるのもよいと思います。
当代随一のメンタリストが使うプロの技術を学んでください。
ダブル・ドローイング
5人の観客に絵を描いてもらい、別の1人に絵を回収して舞台に上がってもらいます。その観客に、5つの中から1つを見ずに選んでもらい、残り4つから1つを見て選んでもらいます。見て選んだ絵を描いた人の個人情報と共に当てます。見ずに選んだ絵を見てもらい、自分との関連性をイメージしてもらいます。演者はそのイメージを読み取ります。
デンジャー・アヘッド
2つの封筒のうち1つを選んでもらいます。観客の直観により危険が避けられることになります。ここで使われる「ダニンジャー・プリンシプル」は、メンタリストなら絶対に押さえておきべきものです。
ゼン・アプレンティス
デックを混ぜてもらい、10枚弱のカードを取ってもらいます。そこに手をかざして赤いカードの枚数を当てます。次に1枚引いてもらい、デックに戻し混ぜてもらいます。デックを3つの山に分け、観客のカードがある山と枚数目を当てます。最後にもう1度デックを混ぜてもらい、混ぜ終わったら観客のカードの枚数目を当てます。
アウト・オブ・ディス・ワールド
アウト・オブ・ディス・ワールドの手法ではなく演出論を解説します。冗長になりがちがなプロセスに躍動感を持たせ、感動のフィナーレにより緊張感を持たせることで、同じ手順で全く違うリアクションが引き出せるようになります。
ゼナ?
ペンデュラムを使ったESPカード・ルーティン。メンタリズムとは何なのか(超能力なのか)という問いに対し、ルーク・ジャーメイはこのトリックで対応しており、それを知るだけでも価値があります。
ロスト&ファウンド
3つのマッチ箱を出し、好きな1つにお札を入れてもらい、混ぜてもらいます。どこにお札があるのかをペンデュラムで当てます。マッチ箱を1つ増やして同じデモンストレーションを繰り替えします。再度、マッチ箱を足しますが、100個近く足します。その山のなかからペンデュラムでお札入りのマッチ箱を見つけ出します。最後はお札のシリアルナンバーをペンデュラムで当てます。
メンタリズムを演じるとはどういうことなのか。その理解がパフォーマンスを変えます。
ルーク・ジャーメイのアクトが比類なきものであるのは、トリック的な巧妙さももちろんありますが、それ以上にメンタリズムというジャンルに対するスタンスによるところが大きいと言えます。メンタリズムをどう定義するのか、何に重点を置くのか、いかなる姿勢で臨むのかなど、理念・信念を確立することで、演技に揺るぎない説得力が生まれるわけです。前巻、前々巻でもそのジャーメイ・イズムは端々で述べられてきましたが、今回は最終章として、そのへんのテーマがより深められ、整理されます。
新しいトリックの解説もあり、それもやはり極上ですが、今回はメンタリズムの全般的な秘訣について多くが割かれています。彼の演目で重要になるコールドおよびホット・リーディングについても多くの具体例とアドバイスが収められています。マイケル・ウェーバーとの対談が最後に収録されており、メンタリズムの本質に迫るディープな議論が展開されていて、それも見どころです。
シリーズ完結編としてきれいにまとまっています。メンタリズムを真剣に学びたい方、メンタリズムアクトを極めたい方は必見です
カラー・センス
観客が混ぜたデックのフェイスの色を、指で触れるだけで、あるいは指を近づけるだけで、次々と当てます。マジシャンなら誰もが知っているネタで、マジシャンの誰もを騙します。
カードメモリー
記憶術のアクト。抜かれたカードを51枚を見てから言い当てます。次に別のカードを抜いてもらってそれをデックの違う位置に戻してもらってから、デックの配列を見てそれを言い当てます。最後に好きな数を言ってもらい、その枚数目のカードを言い当てます。大胆すぎる手法ですが、絶対それが疑われないようになっています。
コネクテド(演技のみ)
第1巻に収録されているリビング&デッド・テストの別演技。
Q&A(演技と追加解説)
第1巻収録のQ&Aの別演技と、アクトに付いての解説、質疑応答、ティップス等々。
ブラインドフォールド・ディール
デモ映像のトリック。マジシャンは目隠しをし、観客から借りたデックを観客に混ぜてもらい、そこから1枚選んでもらいます。デックを配っていき、選ばれたカード及び、それと同じ数字の3枚を抜き出します。この作品もいまた種にたどり着けない工夫が張り巡らされています。
スモール・ミステリー
カードトリックを利用したタッチング・オン・ホイのバリエーション。誤認誘導やリーディングの一部がカードに預けられるので、かなり楽になります。
ルーク・ジャーメイが師とあおぐマイケル・ウェバーとの対談です。ジャーメイの思想がえぐられており、『ジャーメイズ・マインド』を締めくくるのにふさわしい内容になっています。